茶の歴史
 お茶は世界中で飲まれています。
インド、スリランカで作られ、ヨーロッパをはじめとする世界各国で飲まれている紅茶、日本で愛飲されている緑茶も、そのルーツをたどればすべて中国。
中国はお茶のふるさとなのです。
 中国での茶の歴史
神農本草経(今から2000年前に書かれた)には、神農(農業と医薬の祖)がお茶の葉を用いていたことが記載されています。神農は紀元前2700年余り前、山野を駆け巡り、人間に適した野草や樹木を実際に噛んでチェックしました。しかし神農は一日に72回も毒にあたり、そのたびにお茶の葉を噛んで解毒したといいます。

今日の漢方薬の基礎を築いたといわれる神農の神話がもし本当だとすれば、お茶の歴史は4700年にもなりますが、その真偽のほどはともかく、古代にお茶が薬だったことには間違いありません。

 お茶とは

1、 茶の樹はツバキ科の仲間です。

2、 カメリア・シネンシスと呼ばれる亜熱帯性植物です。

3、 緑茶、ウーロン茶、紅茶もすべて茶樹の新芽と二枚あるいは三枚の若葉からつくられています。

4、 発酵の度合いによって緑茶(不発酵茶)・ウーロン茶(半発酵茶)・紅茶(完全発酵茶)に分類されます。

5、 発酵とは、茶の成分の酸化のはじまりのことで、茶樹の葉に含まれる酸化酵素が茶葉が傷ついたり、ちぎれたりすると細胞が空気にふれて、酸化酵素が働き、茶の成分の酸化がはじまります。この酵素の働きに熱を加えることで(どの時点で止めるかにより)茶が分類されます。

 お茶の原産地
お茶の樹の原産地は、中国西南の雲南省、貴州省、四川省あたりの山間部というのが定説です。
8世紀に陸羽(茶聖と呼ばれていた)が書いた茶経によれば、薬としてお茶の時代は2500年以上続いていたそうです。
 茶経

断片的だった茶の情報をはじめて体系的に集大成した画期的な茶のバイブル

下記の10章からなる
1、 茶樹のもつ性状と育成する土壌
2、 茶の製造用具の種類
3、 茶の摘み方と製茶方法
4、 喫茶用具や各種茶具の使い方
5、 茶の入れ方
6、 茶の飲み方
7、 喫茶の歴史
8、 茶の産地
9、 野点における略式の茶の作法
10、 茶経の役立て方

やがて、前漢(紀元前1世紀)ごろには、お茶は飲み物として珍重されるようになります。そのころの茶樹は、福建省や四川省に自生しているだけで、お茶の生産量は少なく、特権階級だけの楽しみでした。
茶経の陸羽の生きていた唐の時代(7〜10世紀)になると、お茶は日常的な飲料として中国全土に広まります。当時の長安や洛陽といった大都会では、多くの家庭でお茶が飲まれはじめ、街には茶店も現れました。そのころのお茶は、緑茶の固形茶で、お茶の葉を摘んで、蒸してから臼でつき餅状に固めて保存し、飲むときに砕いて粉末状にして、お湯の中に入れて飲んでいました。
しだいに一般的な飲み物となったお茶は生産・売買が盛んになり、宋時代(10〜13世紀)になると、専売制度が敷かれるようになります。国の財政収入の4分の1は、お茶の専売によるものだったとされています。また専売制度により、お茶の豪商も台頭してきました。
明の時代(14から17世紀)には、固形茶から葉茶へと変わっていき、製法も蒸し茶から釜炒り茶へと移行していき、現在のお茶の基盤ができてきました。ジャスミンなどの花の香をつけた(花茶)が登場します。
清の時代(18〜20世紀)に入ると、お茶はいっそう生活に欠かせないものとなります。この頃は味よりも香が評価されたので、花茶に人気が集まりました。
16世紀初頭ごろからのヨーロッパ人のアジアの植民地化にともない、お茶はヨーロッパ各地に広がっていき、アメリカ独立戦争の引き金となったボストン茶会事件、アヘン戦争などの歴史に大きく関わりながら世界中にひろまっていきました。

 脂肪を分解する中国茶
中国茶のすべての種類に共通して優れた消化作用があり、肉類や油に含まれる脂質を分解し、便通を促進する働きがあります。茶葉に含まれるタンニンは体内の毒素を排出します。ミネラル、ビタミン類がバランス良く含まれ利尿作用にも優れています。特にプーアル茶は肥満防止の効果が高いお茶です。
 中国茶の発酵と分類
不発酵茶、緑茶 龍井茶--------------平水珠茶、ジャスミン茶(花茶)、桂林桂花茶(花茶)
不発酵茶、白茶---------------------白毫銀針、白牡丹、寿眉
半発酵茶、青茶(烏龍茶)-------------鉄観音、水仙、武夷岩、黄金桂、凍頂、高山
全発酵茶、紅茶---------------------祁門、英徳、正山小種、雲南、ライチ、バラ
後発酵茶、黒茶(熟成茶)-------------プーアル茶、六安
後発酵茶、黄茶---------------------君山銀針


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